SIROMONO について
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SIROMONOについて


2017年4月—




生家である岐阜県大垣市の築200年の土蔵を改装して、<喫茶エントワ>をはじめました。
後に<SIROMONO 調度品店>をオープンするこの場所は、私にとって幼少期の思い出が詰まった特別な空間でした。


駐車場となった場所ではチャンバラや野球であそび、蔵でかくれんぼを楽しんだ日々。 私の成長と共に積み重ねられた無数の思い出が息づいています。




昔の物置きとして使われていた蔵(くら)なので、立地は住宅街の中の中。路面にあるわけでもなく、ご近所さんもお店があると気づかないような隠れた場所にそれはあります。




田舎の喫茶店を営みながら、暇を見つけては手を入れ、少しずつ自分の興味が広がるままに、この場所を育ててきました。店と生活を行き来する中で、道具との関係が一層深まったように感じます。




祖母やそれ以前からこの蔵に残されていた古い道具たち。店を運営する中でこだわって選んだ器や家財。それらはすべて、長い年月を経てこの世に存在し続けてきました。道具の魅力は、使い心地や見た目の美しさだけにとどまりません。それぞれに、使い手の生活と思い出が刻まれていくのです。




ある日、1人のお客様が昔ながらの鉄瓶を探しに来店されました。彼女の話を聞くと、幼い頃、祖母が毎日のように淹れてくれたお茶の香りが忘れられないと。 鉄瓶は、彼女にとって祖母と過ごした日々を思い出す大切なツールとなるのでしょう。




私にとっても、道具一つひとつを眺めるたびに、まだ若い思い出が蘇ってきます。鉄のフライパンで娘に作るホットケーキ。毎日のようにコーヒーを淹れるケトル。それらは、将来ふと気づくと、こんなにも長いこと一緒に過ごしてきたんだと感じる存在になるのかもしれません。


道具とは、単なる機能を持つ物というだけでなく、生活を豊かにするものです。だからこそ、お気に入りの物を少しばかりのこだわりを持って私自身選ぶことができたらと思っています。


「SIROMONO 調度品店」はそんな買い物ができる場所を目指しています。訪れるお客様それぞれが、自分だけの思い出を紡ぐための道具に出会えるよう、心を込めてお迎えいたします。









siroは、無彩色、空白、余白という意味。

モノ自体には色がないようなもの。個々の生活にちょうど良く適してこそ、モノの良さとして色づいていきます。

「siromono」とは、言わば色がつく前の生活の原型。道具としての価値を生む前の空白なモノです。

丁寧に吟味され、選択されたそれぞれのモノは、暮らしの余白を埋めていきます。








「調度」とは、身の回りに置かれ、日常生活において使われる道具、日用品のことです。そのままの意味と、「ちょうど良い」をかけたのが「ちょうど品」。

それぞれの暮らしに寄り添った、「あなたの暮らしのちょうど品」が見つかりますように。










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